炎が迫る中、指の爪が剥がれても地面を素手で掘り続けた女性。亡骸の下にあったものを見て、学生達はただ涙した・・・

炎が迫る中、指の爪が剥がれても地面を素手で掘り続けた女性。亡骸の下にあったものを見て、学生達はただ涙した・・・

その日、東京の街並みは炎の海に包まれました。昭和20(1945)年3月10日未明に発生した東京大空襲(下町大空襲)です。 上空から降り注ぐ大量の焼夷弾により、木造住宅が密集する大都市東京はたちまちにして業火燃え盛る地獄絵図と化しました。

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東京・下町の広範囲に次々と焼夷弾が集中投下され、逃げ惑う人々の行く手を炎を遮りました。2時間足らずの空襲により、約10万人の犠牲者を出した東京大空襲。

亡くなった人々の多くは兵士ではない民間人でした。市井の人々のささやかな幸せが一夜にして焼き尽くされ、永久に奪い去られたのです。

空襲後、文字通り廃墟と化した東京の街並みにはいたるところに焼け焦げた犠牲者の亡骸が見られ、あまりにおびただしい犠牲者数に火葬が追いつかず、収容された亡骸の多くは仮埋葬されました。上野公園や錦糸公園、隅田公園等の大きな公園に仮埋葬された亡骸は7万2439体と言われています。

今回は、そんな7万2439人のうちの一人として仮埋葬されたある女性のエピソードを紹介します。

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